歯周炎の予防法をお教えする前に、知っておきたい基礎知識を確認したいと思います。
まずは、口のなかのトラブルの王様・虫歯との違いです。その違いがわかれば、歯周炎がどのような病気かもイメージできるはずです。

虫歯も歯周炎も同じく歯に症状が出る病気ですが、ふたつは似て非なるものです。どこが違うかというと、ダメージを受けている場所が異なっているのです。

ご存知の通り、虫歯は歯がしみたり、痛んだりするのが主な症状です。これは虫歯菌が歯を溶かし、神経まで達することによって起こります。つまり、歯の表面から病状が進んでいくのです。

一方、歯周炎は歯と歯ぐきの間に起こるトラブルです。そこには歯槽骨と歯根膜があり、これらを総称して歯周と呼びます。

歯槽骨は、歯の根を支える骨のことです。ここが弱ると、歯がグラグラしたり、歯ぐきがはれたりします。また、歯根膜は歯にかかる衝撃を受け止めるクッションで、歯槽骨と歯の表面を繋ぐ役割をしています。

このふたつの器官は、歯と隣り合わせており、あごの骨と歯とを繋ぐ役割をしています。たとえるなら、植物の鉢植えのようなものです。歯が植物そのものだとすれば、歯槽骨が植木鉢、土の役割を歯根膜が果たしているのです。

つまり、虫歯は歯そのものに出る症状ですが、歯周炎はその入れ物を壊す病気なのです。鉢植えは、植物がどんなに美しくても植木鉢が壊れ、土が干からびてしまえば成り立ちません。私たちの口のなかも同様に、歯がいくら健康でも歯槽骨と歯根膜にトラブルを抱えていては正常に機能しないのです。



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